ネットで購入した、史記、春秋左氏伝、易経、大学・中庸、白川静が届いた。
 図は、一般的に語られる、三皇の宓(伏)犠・女媧・神農の初代・宓犠の時、黄河から現われた龍馬が背負っていたという。宓犠は、儀式の事かと思ったが、伏犠だった。
 司馬貞は、「三皇の一説、天皇・地皇・人皇は、図・緯に記載されている」と書いているので、宓犠の別名が天皇なのかもしれない。
 龍馬は、龍のように大きい馬であって、架空の動物ではないようだ。ただ、黄河から現われた、という点は伝説的である。
 緯は、正当な経に対する俗説の書というが、邦訳の注にあるように五経などへの緯というより、一般的な俗説を言っているような気がした。宓犠・女媧・神農が、天皇・地皇・人皇に比べて、正当とされている、とはいえそうである。
 宮本一夫「神話から歴史へ」、及び白川静の著作では、天皇・地皇・人皇への言及はないようだ。
 白川静の万葉論に興味あったが、全歌解説ではなく、梅花宴も序文より歌の解説の方が、詳細だった。白川によれば、中国では、春秋、論語などの文献以前に、文章が刻まれた鼎が多数あるようだ。

司馬貞「三皇本紀」『史記上』(野口定男訳、平凡社)
 天地開闢のはじめは、すでに君臣のはじめであり、図・緯の記載だから信用できないとして一概に棄てさるべきではない。